2007年7月6日金曜日

七夕

七タは、中国の「乞巧奠(きっこうでん)」に由来すると、言われている。古来中国では、白光を放つ二つの星、牽牛(けんぎゅう)、織女をそれぞれ農耕を司る星、養蚕や染織を司る星と考えていた。人々は芸の上達を祈って祭を行い、それが発展して、わが国では奈良時代に宮中の儀式として行うようになった。室町時代以降には、娯楽の面が盛んになり、歌合せ、けまり、碁、花、貝合せ、楊弓(ようきゅう)、香など七種の遊びが行なわれるようになった。七タの竹の風習は、民間にもこの行事が広まってからのことで、本来は送り神に託して竹につけた人形を流し、穢れを払う「七タ流し」に始まったものだと言われている。

日本では、東北四大祭りのひとつに“仙台七夕”があり、 仙台では古くから干ばつや冷害などによる飢饉が多発していたため、天災を祓う目的で紙を合わせた短冊に祈りを捧げていたといわれる。そして伊達政宗が婦女に対する文化向上の目的で七夕を奨励したため、藩政時代から武家・町人ともに各戸の軒先に笹飾りを出していた。明治・大正期にも細々と続けられ、それを継承して1927年に商店街で大規模に飾りつけたのが現在に続く仙台七夕である。また、各地の飾りつけに見られるくす玉も仙台七夕が発祥である。


七夕で飾られるくす玉(吹流し)東大阪市布施にて

0 件のコメント: